2017/101 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 2017/12

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

NODA・MAP 第15回公演「ザ・キャラクター」【追記アリ】

NODA・MAP 第15回公演「ザ・キャラクター」

友人がgetしたチケットのお裾分けに与り初生NODA・MAP鑑賞。
以前WOWOWで何作かNODA・MAP作品を観た際、圧倒的な言葉のボリュームに追いつこうと必死で鑑賞した記憶があり、今日は意を決して、だいぶ前のめりな姿勢で挑んでみた次第(`・ω・´)

100708-1.jpg

100708-2.jpg

…( ゚ Д ゚ ;)暗っ。
開演前に撮っとけば良かった…。

【以降ネタバレ含】






























現地に赴く前の予備知識は
野田氏演出、古田新太氏・宮沢りえサン出演、書道教室でギリシャ神話?
どんな展開かなんてもうまったく想像が及ばないところだろうと思ってたから、あえてそれ以上詮索せずに会場に入った。
開演前、ちょこっとだけプログラムを読んでみたのだが、古田氏へのインタビュー記事に載っていた“高校生になる娘が生まれた頃の事件をモチーフに”的なことと演じる役柄の説明を読んでピンときた。
あ。…これ、オウムの事件のことだ。
郷里の家族が少々迷惑を被ったり、一歩間違えていたら直接被害者になっていたかもしれない友人がいたり…多分、社会的に騒がれた事件で自分が初めて「対岸の火事」とは思えない、リアルな恐怖を味わった出来事だった。

閉じた集団=オウム信者というモチーフが何故書道教室の生徒という表現に至ったのかも、プログラムの冒頭に載っていた野田氏の挨拶文を先に読んでおいたのですんなり受け入れることができた。
日本の言葉や文化を使い慣れた、体に染み込んだ人をターゲットにした作品。
言葉や、特に文字の微妙なニュアンスを怒涛の波状攻撃で表現するには書道教室ってうってつけだっΣ(゚Д゚)!
…その発想からすでに圧倒されてしまった。

舞台は前面に水で黒く変色する紙(?)が敷かれていて、キャストが水を含ませた筆で文字を書く。
観客に読ませる文字であったり、舞台効果-絵画的な文様として描かれたり。
私は2階席最前で観劇したのでこの水で描かれた演出が1階席からよりもずっと良く見えたはず。
ラストでは「流血」を表す効果もあったし、観客に文字を見え易くする為でもあったのだろうが、舞台床面は客席に向かってやや傾斜をつけて作られていた。
そしてこの効果は「水」なだけに時間と共に乾いて消えていく。

…「変容」。
この言葉がお芝居の中のあらゆるところに潜んでいた。

書道教室の先生と弟子達がギリシャ神話の神々に。
「筆一本で世界を変える」と熱く語るジャーナリストの卵が、傘一本で都内を…いや日本中を大混乱に陥れた犯罪者に。
書道教室に入ったばかりの新人は、かつて「新人」だった者達が辿った道をなぞって奈落へと堕ちて行き、行方不明の弟を追って怪しげな書道教室に潜入した姉は、弟が迷い込んだ世界の同じ道をなぞって核心へと近付いて行く。それは同じことの繰り返しのように見えて、実は中心となる「個」が変容している様であり。
息子を探す母と弟を探す姉…同じ目的を持っていたはずの二人が辿りついた先は「加害者の母」と「被害者の姉」かと思いきや「被害者の母」と「加害者の姉」。

「変容」によって残酷な事実を繰り返し見せつけられることで場面場面の印象がさらに濃く焼きつく。

序盤は漢字や韻を踏んでの言葉遊びに「くすっ」とできたけど、隠れモチーフである「オウム信者」や「地下鉄サリン事件」が徐々に顕在化するにつれて笑える余裕は失せてきて…というか「この場で笑うのは不謹慎」という無意識の意識が脳に走るんだろうな。

口八丁のカリスマに踊らされ、集団心理に流され、蝕まれていく精神。
絶対的存在の正体は呆れるくらい身勝手で中身が無いハリボテ。
それに気付いた時にはもう現実から目を背けることでしか自分を保っていられない人達。
苛立ちと嫌悪感を掻き立てられ、このお芝居の終着点であろう「地下鉄サリン事件」の時に味わった不安感や恐怖が思い起こされて、それでも舞台から目を離せない。

カーテンコールの際の客席の言いようのない微妙な雰囲気(←悪い意味ではなくて)が、きっと皆それぞれ当時のことを思い返しながら脳内で想いを馳せているんだろうなと感じられた。

丁度、数日前に読み終わった東野圭吾氏の「パラレルワールド・ラブストーリー」も、現実世界と夢の中(…と主人公は思っているが実は***だった的な)を行ったり来たりしながら読み進める作品でそちらの話の中身もまだ脳内で整理できてないうちにこの観劇。

現在のわたしの脳内、整理がつくまで今しばらく時間がかかりそう。 (*´Д`)

あー。なんか。
キャストの皆さんの感想書く気力が…。今回は割愛。

おまけと言っちゃアレだけど。
帰りの電車で、再びプログラムを読み進めてみたところ予想外の人物が登場Σ(゚Д゚)!!
椎名さんと野田氏の対談っ!?!?
なんですかこのサービス (*´Д`)ハァハァ♥
ふむふむなるほど、勘三郎氏の大ファンの椎名さん、襲名披露の「野田版 研辰の打たれ」をご覧になられて(以下略)…納得( ゚ Д ゚ )!
野田氏x椎名さんのミュージカルとか、マジで実現して欲しい。
絶対観に行くよ!?何が何でもチケット獲るよ!?
かなり本気で期待。



【追記】
自分の感想書き終わった後、他のかたの感想を読んで改めて気付かされたことの多いこと。
そして、自分の感想の拙いこと。ノд`;)
思うところは色々あるけど、やっぱりまだ記憶が鮮やかなうちに役者さんの感想も書いておきたくなった。

役者さんといえば、アンサンブルの動きの凄さが格別だったなぁぁ。
ダプネを追いかけるアポロン、同じ構成で、ダプネを追いかけるマドロミ…の間を繋いでいたアンサンブルの動きとか…とても印象深い。


(以降、役者さん敬称略で失礼しまっす。)

マドロミ@宮沢りえ
えっと…。
正直、だいぶ長いこと…そこで演じているのが彼女だと解らなかった。
お芝居で彼女を観るのは初めてだったからってのもあるかもだけど、何よりもTVでのイメージからは全く想像できない「声」の力強さに圧倒されてしまった。
「書道教室」の実態を暴いていく様は正気を保っているのか弟と同じく道を踏み外してしまったのか一見どちらとも取れない位鬼気迫るものがあり役にのめり込んでいる様が壮絶だった。

家元@古田新太
麻原彰晃ってなんであんななのに信者を虜にできたの?…っていう謎めいた存在。
テキトーで薄っぺらくて、でも一言発すると説得力がある(…ように見えたってことよね。信者にとっては。)…理解不能からくる恐ろしさみたいなもの。
それをそのまんま役に映しこんじゃってる。
ちょっとその髪型笑かす気満々でしょ?ってな見た目なのに、怖い。
登場するたびに乗っかってたスーツケースの柄…あれ○ィトンのモノグラムマルチカラーもどきよね。
焼き肉弁当食ってたくだりとか…そういうあからさまな俗物的表現すらも薄ら寒いっていうか。
あ、あとアレね。全然違う話だけど「ネ由」の字がすごくカッコ良く書けてたと思うんだけど、あれは古田氏が元々達筆なのか、それともこのお芝居の為に練習したのかちょっと気になるところだったり。

大家@橋爪功
いけないことだと判っていながら見て見ぬふりをする、長いものに巻かれてしまえ的な狡さは「会計」と同系だけど、大家には悪い意味で「年の功」が加味されて、それを演じるのが橋爪氏なもんだからそりゃあもう毒が濃くって。
ダプネ(…の現実世界の役って名前あったっけ?)毒殺のシーンの怖さが際立ってた。

会計@藤井隆
「大家」とは対照的に狡さに卑屈っぽさが加味された役処。
シリアスな役も上手いことやってのけちゃうんだろうなぁとは思っていたけど、集団に流されて堕ちて行く人を自然に表現していた。

新人@田中哲司
悪い意味での優等生…上の人の求める模範解答をするっと用意してあっという間に登り詰めてしまう…そんな役処が演技も見た目もどハマりだった。

ダプネ@美波
初めて生演技を拝見。
何を置いても月桂樹に変えられる…毒殺されるシーンの演技が凄すぎて息を呑んでしまった。

アポロン@チョウソンハ
初見の役者さん。
ルポライターを目指していたはずの青年が大量殺戮の実行犯に堕ちてしまう様-善悪の判断ができなくなるプロセス-を見事に演じ切っていた。キモは彼の独特の高めの声音かなぁ。狂気を孕んだ感が増幅される。

アルゴス@池内博之
なんだか今年突然ご縁がある役者さん。
ヘンリー6世観て、ゲキxシネでアオドクロ観て、で今回。
役処的に控えめなポジションに感じたけどアポロンとの絡みのシーンでは静かな熱さが却って効いていた感。

オバチャン@銀粉蝶
なにやらお怪我をされて代役を立てていらっしゃったとか?←知らなかったΣ(゚Д゚)
完全復帰ですね。全然そんな気配感じなかった。
実際に過去に目にしてきた、TVに映される事件に巻き込まれた人々の必死の叫びと重なった。

家元夫人@野田秀樹
古田氏との掛け合いが絶妙。オバチャンもオバチャンだったけど、野田氏もオバチャン節全開だった(^▽^;)
野田氏については役処というよりもこの作品を創った人としての感想が…まだまだ湧いて出てきそう。
文字や言葉の表現は色々あったけど、やっぱり一番印象に残っているのは弟の背中に書かれた「幻」に姉の手が加わって「幼」という字に変化したところ。
幼い・幼稚ってのがただ見下して終わりのものではなくて、その中にとても危険なものが潜んでいるってことを、あの事件で思い知らされたんだな。
こうやって目に見える「字」にして思い直してみると、漠然とイメージだけで受け止めていたことが途端にくっきりとした記憶になる。
オウムの事件をリアルタイムでは知らない若い世代に向けて見せたいという意向があるそうだが、リアルに接してきた世代の人間にとっても、もう二度と繰り返してはいけない出来事として忘れることなく脳内に濃く濃く焼きつけておくきっかけになると思う。

comment

Secret

** **  ** **
ごあいさつ
twitter / _pione

当ブログのタイトルは
元気のもと
(Source of Energy)
という意味を込めたつもりが
up主まさかのスペルミスによって
『Sauce of Energy』
としてしまいました。(ドジ

でもまぁ…
間違ったスペルのタイトルも
結構気に入っているので
そのまま使ってます。
詳しくはこちらで 解説してます。


ブログ内の検索は
こちらをご利用ください。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
@たまにつぶやくTwitter
@読書メーター
ピオーネの今読んでる本

ピオーネの最近読んだ本
@演劇ライフ
みんなで作るみんなで楽しむ演劇クチコミサイト、演劇ライフ
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。